☀ 映像美術          2011.2.18

トップページでもお知らせしていますが、

小道具の絵を描かせていただいた単発テレビドラマ

「恋するキムチ」が、本日18日(金)19;30〜NHK総合にてオンエアです。

ちょっとドキドキ。

 

いつもの仕事と違ったのはやはり、最初に台本を渡され、

それを一通り読んでから作業に入ったこと。

単発ドラマだからなのか、台本には本筋以外の情報はなく、

例えば登場人物の生い立ちや性格設定などは、

ほとんど書かれてなかったのが意外でした。

 

そのため、演出の方にヒントを貰った後、登場人物の過去を想像したり、

そこに役者さんの雰囲気を加味したりして、台本の行間のストーリーを

心の中で必死にでっちあげながら描いたんですが、

どうも映像ストーリーを作るというのは、そういうもんらしい。

 

つまり、脚本は最重要でありながら、ある意味骨組みで、

その台本の行間を、監督の下で演出や美術、役者がそれぞれ

想像力を駆使しながら埋めていくものらしい。

台本の中になにもかも設定されてると思ってたので、

正直とまどいっぱなしでした。

 

しかも、その台本がすごい回数直される!

当然準備するものも二転三転。

とにかく、全てが現場主義的、そしてそれが猛ダッシュしながら。

テレビ局の仕事、激務なワケです。

 

中でも美術は、物語に視覚的な厚みと深さを持たせる大事な部分。

台本に「喫茶店」と書かれていたら、それがどんな店なのか考え、

取材し、看板からメニューまで作る。

しかし、用意してもカメラワークによっては映らないかもしれず、

よしんば映っても、編集で切られるかもしれない。

でも作る。

今回、そのほんの一部に携わっただけですが、つくづくすごいなと思いました。

なかなかできない経験をさせていただきました。

 

肝心のドラマは、貫地谷しほりちゃんが素晴らしいです。

活字の台詞に命を吹き込む職人技を見たような気がしました。

なんて言ったら生意気ですけど。

途中、彼女の表情にぐっときたんよー。

あの若さで、どうしてあんな仕事ができるんだろう。

あと、北見敏之さんが渋カッコイイ!

 

上の絵は、ずいぶん前の日記に載せたパチモンの○ッキーですが、

ドラマの冒頭部分に一瞬出てきます。

本編には1ミリも関係ないですが、よかったら探してみてください。